社会情報入門 講義資料
社会情報学科の専門領域への導入科目です。社会情報学科の情報関連分野に関する基礎的な事項やトピックを解説することにより,2年次以降で学ぶことの足がかりとしてもらうことが目的です。人間の情報処理のしくみを,コンピュータの情報処理と比較しながら説明します。
1. 人間の情報処理
2. 視覚の情報処理:錯視
3. 記憶と注意
4. 潜在記憶:直接プライミング効果,記憶の誤帰属
5. 顔の情報処理:顔から感情,年齢,魅力,個性を読む
6. 社会科学の研究方法
認知科学 講義資料
2015年度版認知科学 地域メディアのリテラシー 講義内容はこちら
認知科学は,人間がどのような知識を有し,知識を使ってどのような情報処理を行っているかを解明しようとする学際的な領域です。この授業では,認知科学の基礎的な分野の一つである人間の言葉の理解をテーマとしています。人間の言葉の理解の特徴を認知心理学,人工知能,認知言語学,脳科学の観点から解説していきます。人間の言語理解の“過程(プロセス)”がどのようにモデル化されるかを説明します。授業はすべてパワーポイントを使って行っています。また,適宜,授業中に模擬実験も行います。
前半:人間の言語理解の基礎
1. 人間の情報処理の基本的な説明概念
2. 記憶と注意
3. 言語の脳科学
4. 話し言葉の知覚
5. 単語認知と心内辞書
6. 単語認知についての経験的事実
7. 単語認知過程のモデルと心内辞書のモデル
8. カテゴリーの認知
9. 統語解析過程と統語知識
10. 統語解析のモデル
11. 文章の理解過程
後半:人間の効率的な情報伝達のしくみ
自分を語る技術,共感を呼ぶ技術
1. メンタルスペースの理論
2. 視点
3. 情報のなわばり
4. 指示表現の使い分け
感情を伝える技術
5. 修辞的な発話の類型と会話の公準
6. 隠喩文理解過程の段階モデル: 隠喩文理解過程の仮説的枠組み
7. 段階モデルの段階性の実験的検証
8. “顕著性の不均衡”の仮説とアドホックなカテゴリー化
9. 比喩的な語彙と概念的比喩
10. 間接的発話行為として機能する文の理解とアイロニーの理解
応用情報論Ⅱ 講義資料
社会科学で実際に行われている方法にしたがった実験や質問紙調査を体験し,データを集め分析することを目的としています。分析に必要な最小限の統計的知識,SAS(統計分析プログラム)の知識を学びます。
第1回~第4回
講義:母集団と標本,平均と分散,SASを使ったデータの整理と加工
実験:心的回転
SASプログラム実習:データの整理と加工
第5回~第9回
実験:ストループ効果
実験:意味記憶
講義:母集団の分布,正規分布,中心極限定理,標本の分布,カイ自乗分布,自由度,t 分布,F分布,帰無仮説と対立仮説,有意水準,両側検定と片側検定,分散分析,SASを使った統計分析
SASプログラム実習:平均値の差の検定
第10回~第13回
質問紙調査
講義:質問紙調査,因子分析
SASプログラム実習:因子分析
知識科学
認知科学に関連する研究論文を読み,コンピュータの言語情報処理と比較しながら人間の情報処理を考えます。人間が言葉を理解する仕組みを理解し,人間の処理の“過程(プロセス)”をコンピュータ上にモデル化するにはどうしたらよいかを考えます。
知識情報論Ⅰ
質問紙を使った研究方法を学びます。テーマを自分で決めて自ら実験調査をし,SASとAMOSを使って,因子分析,(平均)共分散構造分析を行ってもらいます。本演習では,因子分析と共分散構造分析の基礎を学ぶとともに,学んだ知識を研究に活かします。課題を自分で設定し,設定した課題を発表してもらいます。
知識情報論Ⅱ
実験計画を学びます。テーマを自分で決めて自ら実験計画をたて実験を行ってもらいます。SASの分散分析を用いて実験データを分析します。実験計画および分散分析の基礎を学ぶとともに,学んだ知識を研究に活かします。自分で課題を設定し,設定した課題を発表してもらいます。